新刊発売の村上春樹は
フランスでも大人気

フランスの長いバカンスが終わって
9月は毎年大量の新刊が発売される時期です。

今年は約600冊
各ジャンルごとに有力作品が目白押しです。
  

その中において、外国文学域で格別な待遇を受けているのが、
村上春樹さんの新刊
「L’incolore Tsukuru Tazaki et ses année de pèlerinage
(色彩をもたない田崎つくると彼の巡礼の年)」です。
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↑「海辺のカフカ」「1Q84」でカルト(崇拝的人気)となった
著者のこの新作を、このガイド発刊までに誰も読むことが出来なかった。
しかし、日本で百万部の売り上げを記録した「ノルウェイの森」の流れを汲むこの新作は、
この秋の文学界の画期的な事件であるのは間違いない!
と、書かれています。

  
前作1Q84がフランスでも売上トップ10入りした彼の新作は
発売前から情報やプロモーションビデオがファンサイトに流され
新書案内パンフレットには必ずお勧め書籍として
紹介される程注目を集めていました。
    
朗読本も製作され、
同時に旧作も表紙を新たに再宣伝されています。
  
批評家の評判も上々で、
「村上大好き!」フランス人は
本当に多いのです。
村上作品が幅広い層を惹きつけるのは
読みやすい文章と難解なストーリーのおかげでしょう。
  
私の知人の村上ファンも、
マンガしか読まないという若者から専門書を執筆する心理学者まで、
好みのジャンルもファンタジーから正統文学派までと多種多様。
自分の心の未知の部分に入っていくような展開が
哲学を愛してやまない
フランス人の心をつかむのではないかという気がします。
  
そんな熱心な村上ファンを前にして
「その新書、もう日本語で読んでるわ」と言える時には
ちょっと誇らしい気分になりますね!

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